D3 Pipesの紹介 (3)
Date 2007-04-23 17:53:02 | Category: XOOPS
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外部XML取得パターンの流れをもう少し詳しく見てみましょう。 (A) 外部XML取得パイプ XML取得 -> UTF8への変換 -> XML解析 -> 内部エンコーディングへの変換 -> 抽出 -> 保存
1) XML取得 (fetch) オプションで指定されたURIからXML文字列を取ってくるジョイントです。 対象がXMLである必要はありません。HTML等であっても、それをパースできるparseユニットと組み合わせれば良いわけです。 ジョイントの動作としては、HTTPアクセスした結果を渡すだけなので、単純なfopenでも良いのですが、allow_url_fopen=off 環境用に snoopy をデフォルトとしています。
2) UTF-8への変換 (utf8to) 最近はUTF-8でないフィードもほとんどないので、ほとんどのケースでこのジョイントは必要ないと思われます。(そのため、新規パイプ作成でもデフォルトでセットされていない) フィードがEUCやSJIS、ISO-8859-1等の場合、明示的に指定する必要があります。オプションに変換元のエンコーディングを指定します。 ここでの変換は、文字列->文字列ですが、ジョイントとしては配列にも対応しています。
3) XML解析 (parse) 一番の肝となるジョイントです。 単なる文字列が初めて、意味のあるpipeデータ(配列)になります。 「XML解析」と名づけていますが、文字列の種類はXMLに限りません。 オプションには、XMLタイプを指定します(RDF/RSS/ATOMのいずれか)。 ここを空白にした場合は、可能な限り自動で判別します。 XML取得とペアである必要があります
4) 内部エンコーディングへの変換 (utf8from) XML解析は基本的にUTF-8で行われるため、pipeデータもUTF-8の配列となっています。 これを内部エンコーディングに変換するのがこのジョイントの仕事です。 オプションには内部エンコーディングを指定します。 特に指定がない場合、一般設定で指定された内部エンコーディングに変換します。
5) 抽出 (filter) RSS等から欲しい情報(エントリ)だけを取り出すためのジョイントです。 オプションには検索条件を記入します。 この記述法は、クラスによって異なり、mbregexの場合はPOSIX正規表現、pcreの場合は、preg_match()用の正規表現を記述します mbregexもpcreも、条件にヒットしたエントリだけを残すタイプのフィルターですが、条件にヒットしたエントリを削除するタイプのフィルターを作っても良いでしょう。 このジョイントは、いろいろな場所で挟む可能性があります。 複数の抽出ジョイントを連続して使うケースもあれば、あえて「保存」後にフィルターをかけるケースもありえるでしょう。
6) ローカル保存 (clip) 外部XML取得パターンの最後に入れたいのが、この保存ジョイントです。もちろん、一切保存しない、という選択肢も当然アリでしょうし、集約パイプの最後にだけ入れる、というパターンもあり得ます。 ただ、保存ジョイントを入れた場合と入れない場合では、動作がまったく違ってきます。 ローカル保存した場合、画面表示されたり、RSS出力されたりするのは、保存されたエントリデータとなります。 保存されたエントリデータ1つを、d3pipesでは「切り抜き」と呼びます。 切り抜きには、コメントをつけることが可能です。また、マークをつけることも可能です。 重要なのは、既に保存された(切り抜き化された)データかどうかの判断です。それには、fingerprint(エントリの指紋)と呼ばれるフィールドを利用します。fingerprintが異なるエントリだけが、新しい「切り抜き」として保存されます。 RSS2の場合は<guid>が、ATOMの場合は<id>が、それぞれfingerprintとして利用されます。 ここでのオプションはキャッシュ時間となります。キャッシュが効いている間は、この「ローカル保存」より前のジョイントは通過しません。
以上の説明は、難しかったでしょうか? まずは、気に入ったフィードを登録して、保存してみてください。 そこにコメントをつけたりしているうちに、なんとなく使い方が判ってくるはずです。
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